家じまいとは?流れと費用の目安をわかりやすく解説
家を処分するために行う一連の作業を「家じまい」といいます。
家財の整理や不用品の処分、売却などやるべきことは多岐にわたります。
この記事では、家じまいの基本的な流れを解説します。
家じまいとは
「家じまい」とは、家を整理し、最終的に手放すことです。
高齢化が進む中、両親が亡くなったり施設に入居したりして空き家となる実家が全国で急増しています。
総務省の「令和5年住宅・土地統計調査」によると、2023年時点の全国の空き家数は900万戸で、2018年の849万戸から51万戸増加し、過去最多となりました。
空き家を放置すると建物の老朽化が進んで倒壊の危険性が高まるほか、不法侵入や放火のリスク、害虫の発生、景観の悪化など近隣住民に迷惑をかける恐れがあります。
また、固定資産税などの維持費用も継続的にかかるという問題も無視できません。
2024年4月から相続登記が義務化され、相続した不動産の登記を3年以内に行わなければ過料が科される可能性があります。
空き家問題への関心が高まる中、家をそのまま残しておくと将来的に子ども世代に迷惑をかけてしまうという考えから、親自身が終活の一環として家じまいを選ぶケースも増えています。
家じまいの流れ
家じまいは、やるべきことがたくさんあります。
物理的な作業や法的な手続きを進める必要があるため、あらかじめ全体の流れを把握しておくことが大切です。
方向性を決める
最初のステップは、家じまいの方向性を決めることです。
親族と話し合いながら、家をそのまま残すのか、取り壊して更地にするのか等を検討します。
加えて、家じまいのあとはどこで生活するのか、今後の住まいについてもあわせて考えておく必要があります。
物の整理
次に取り掛かるのが、物の整理です。
状態の良いものはリサイクルや売却、使用できないものは自治体のゴミ収集や不用品回収業者へ依頼します。
特に大型家具や家電は、処分の手配が必要になるため計画的に進めましょう。
公共インフラの解約・行政手続き
家の中が片付いたら、次はライフラインや契約関係の整理に進みます。
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電気・ガス・水道・インターネットなどの契約停止
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郵便物の転送届(または停止)
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固定資産税の確認と名義変更
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登記名義変更
これらの手続きが終われば家じまいはひとまず完了です。
残ったお家をどうするか
家財の整理が終わったあとには、売却・賃貸・解体といった複数の選択肢があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
家の状態や立地、費用などを踏まえて決めましょう。
売却する
住宅地として需要があるエリアであれば、家ごと売却するケースが一般的です。
不動産会社に査定を依頼し、土地と建物をまとめて売却します。
賃貸に出す
家の状態が良く、リフォームすれば居住可能な場合は、賃貸として活用する方法もあります。
ただし、家主としての管理や修繕の手間、借主とのトラブルリスクなど、一定の負担がかかる点には注意が必要です。
解体して更地にする
建物が老朽化して危険な場合や、土地として売却しやすくしたい場合には、解体して更地にするという選択もあります。
また、解体後は住宅用地に適用されていた固定資産税や都市計画税の軽減措置がなくなり、税金が高くなることにも留意しましょう。
家じまいにかかる費用
家じまいにかかる費用は、お家の大きさや立地条件などによって変わります。
以下では、各作業を業者に依頼した場合のおおよその相場をご紹介します。
家の片付け
家に残された不用品などの処分を業者に依頼する場合、おおよそ10万円から30万円程度かかります。
大型の家具や家電の回収に対応しているほか、即日対応やトラック積み放題といったサービスを提供している業者もあります。
また、遺品整理に強い業者を選べば、形見分けや遺品の供養、清掃まで一括で対応してもらえることもあり安心して任せられます。
お家の解体
建物を解体する場合、構造によって費用が大きく変わります。
木造住宅なら100万円から200万円ほど、鉄骨造や鉄筋コンクリート造(RC造)の場合は250万円から400万円程度が目安です。
売却時の仲介手数料
家を売却する際には、不動産会社に仲介手数料を支払う必要があります。
上限は「売却価格の3%+6万円」に消費税を加えた金額です。
まとめ
家じまいは、お家を処分することです。
最近では、親が子どもに空き家の負担をかけたくないという思いから、終活の一環として家じまいを進めるケースも増えています。
不用品の処分など自力での対応が難しいと感じたら、信頼できる専門業者に相談してみましょう。
「ジャンボコアラ」ではリユースリサイクルを目的とした回収をしています。
基本的にご依頼主様から処分費用は頂いておらず運搬作業費、梱包分別費用として代金をいただいております。
また「ジャンボコアラ」には、遺品整理士認定協会の地域会員が在籍しており、遺品整理のプロとして協会HPに優良企業として認定されています。
家じまいで不用品の処分をご検討中の方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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